おやこ研究

Study of parent-infant relationships

 哺乳類のこどもが生きていくために親からの世話は欠かすことができません。とても身近な親子関係ですが、その絆がどのように形成され維持されているのか詳しいメカニズムはよく分かっていません。私たちは、人間や実験動物のマウスを対象に、触れ合いによって起こる親子の行動や生理変化をセンシングする異分野融合型の研究を他大学とも連携しながら進めています。

 これまで250組を超える親子の皆様がご参加くださり、現在も“おやこ研究員”としてアクティブにご協力いただいています。抱っこ、授乳、睡眠といった親子の日常に着目したいくつかの実験があり、1時間程で終わるものから一定期間センサをお貸出しするタイプがあります。お父様・お母様・お子様(0歳~)が参加できます。終了後ささやかですが謝礼をお渡ししています。

ご興味のある方はお気軽にお問合せください。

baby@med.toho-u.ac.jp

吉田さちね

研究発表

2021.6.11

親子の触れ合い」について総説が発表されました。末梢から中枢神経系まで、そしてヒトだけでなく非ヒト霊長類やげっ歯類モデルの先行研究も参照して多角的にまとめたユニークな内容です。いろいろな動物のイラストも挿入されているのでご覧いただけると幸いです。

2020.4.6

親子のハグ」の研究論文が発表されました。ハグによって0歳児も両親もリラックスすることがはじめて実験的に示されました。東邦大学、東京大学、大阪大学との共同研究になります。参加してくださった親子のみなさまに感謝申し上げます。

2019.10.30

正解は一つじゃない 子育てする動物たち」が出版されます。哺乳類の親は、まだ上手に歩くことができない子どもを腕の中に抱いたり、口でくわえたりして運びます。こうした親子の移動について、理研BSI(現:理研CBS)と東邦大学で行った研究について執筆しました。

2019.9.21

サイエンスカフェ2019-子育てを研究する-(主催:日本生理学会若手の会)

東邦大学大森病院臨床講堂でサイエンスカフェを行います。ご興味のある方ぜひご参加ください。「妊娠期の夫婦関係」「0歳児の反応特性」、「AIを利用した幼児の発達評価システムの開発」、「学童期の外遊び」と子どもの発達を追って4名の研究者がお話します。吉田は、抱っこで起こる親と0歳児の変化について最近の研究結果をご紹介します。キッズスペースや子育てに関連する企業様の展示ブースもあります。

2019.3.29

9th FAOPS congress, Symposium "Social communication through sensory information"

国際学会のシンポジウムで私たちの抱っこ研究の発表をしました。

2019.3.19

SciEduTECH:子供の創造性の育み方について語る親子イベント(主催:JSTさきがけ社会情報基盤領域)

吉田が一期生として参画しているさきがけ領域での親子イベントが日本科学未来館(東京都江東区)で開催されます。“科学の目でみる親子の絆”というタイトルでお話します。触れる子ども向けアート作品やおもちゃデモもあります。

Media

2020.7.28

たまひよONLINE様が親子研究を特集してくれました。2回目はおやこ研究員様に東邦大学に来てもらって実施したハグ計測の紹介です。

ハグで起こる親子のリラックス

2020.6.11

COVID-19の感染拡大でSocial distancingをよく耳にします。新生児用のフェイスシールドが考案されたりと今までにない動きも見られますが、親子の触れ合いが大切であることに変わりはありません。The Japan Times様がハグ研究を取り上げてくれました。

Hugging it out: Japanese team unlocks secret to the perfect cuddle

2020.6.7

たまひよONLINE様が2回に渡り親子研究を特集してくれました。1回目は理研BSI(現:理研CBS)で行った研究になります。

抱っこして歩くと赤ちゃん泣き止む仕組み